「与えること」を難しく考えていませんか?小さな親切から学んだこと

 

こんにちは 心笑庵(@shinsyoan777)です。

 

気温が上がり熱いな〜と思っていたらまた気温が下がり

朝晩は肌寒い日が続いています。

 

私の人生と同じで山あり谷あり。

上下しながら季節は過ぎていくものですね^ ^

 

そうそう畑にイチゴが数粒なり始め
完熟になるまで楽しみだったのですが・・・・

 

 

先日、妻の叫び声に畑の方に目をやると

真っ黒なカラスが楽しみにしていたイチゴを咥えて飛び去っていくではないですか。笑

 

「あちゃ〜・・・。」

 

よりによって一番大きいやつを持っていかれました。

がっかりはがっかりですが、まだ完熟していなかったので
カラスも美味しくはなかっただろうな・・・と思わず同情です。笑

 

さて本日は少し昔の話をしようと思います。

それは今から約25年前のこと。

 

息子の高校受験の当日に起きた出来事です。

私はそこで起きたことにひどく感銘を受けました。

 

ほんの少しの優しさがこれほど嬉しいとは。

今改めて思うことは

 

「人に与えることはそんなに難しいことではない」

 

ということ。

これが今日の話の結論です。

 

何故今頃こんな記憶が突然蘇ったのか
自分でもわかりませんが、

これも何かのメッセージかもしれませんし、
もしかしたら誰かの気づきになればいいなと思います。

 

 

目次

息子の受験時に起きたエピソード

 

それは今から約25年前のこと。

息子の高校受験の時期でした。

 

中学校生活も残り少なくなり

推薦受験のため一生懸命勉強する息子。

私も妻も是非受かって欲しいと毎日見守っていました。

 

子供の初めての受験ともあり
試験日が近づくにつれ私の方がなんだか緊張していたのを覚えています。

 

そして天気予報を見ていると
受験当日は雪の予報です。

 

「う〜ん、これは近くのホテルに前の日から行っておいた方がいいかな」

 

いつもなら自宅から会場までは車で約1時間。

 

雪が降るとなると時間の予想が難しいと感じた私は
息子と共に前のりで会場近くに移動することに決めました。

 

我が熊本県では滅多に大雪になることはないのですが、
念には念を。最善を尽くして悪いことはありません。

 

 

そして受験前日。

宿泊は、とあるビジネスホテル。
到着してすぐに雪が降り始めます。

しんしんと降り続く雪を部屋の窓から眺めながら

 

「正解!正解!早く来ておいてよかった」

 

と我ながら自分を褒めました^ ^笑

 

息子はホテルで参考書を開きながら最後の追い込み。
私は近くの神社にお参りに行きました。

 

「どうか息子の受験がうまくいきますように・・・」

 

手を合わせながら必死に祈りました。

 

そして当日は朝も早い為、その日は早く眠ったのです。

 

些細なことでも忘れられない思い出となる

 

そして次の日。

窓の外は一面真っ白。

 

・・・流石に銀世界まではいきませんが、
熊本にしては結構な降雪量です。

 

「いや〜ホテルに泊まって正解ぞ!これなら家から3時間位かかったかもしれん」

 

窓の下、ノロノロと道路を走る車を眺めながら息子に言いました。
忙しなく身支度を整えながら、

 

「緊張しとるか?」

 

息子に尋ねます。

 

「うん。少し」

 

そう答える息子に

 

「大丈夫!絶対受かると思っていかなんた!」

 

と言った私ですが、実は私もドキドキしていました。笑

 

やはり子供の進路がかかったことです。
私が受験するわけではない分、なんだか落ち着かない気分に。

 

 

簡単な食事を部屋で済ませ、
フロントでチェックアウトの手続きをし、いざ外へ出てみると

 

「寒っ!!!!!」

 

冷たい風が吹き、一面雪に覆われた道路は私たちの体温を容赦無く奪います。

 

一気に眠気は覚めましたが、まさに最悪のコンディション。
あまりの寒さに身体の震えが止まりません。

 

そうして凍えながらも会場に向かうため、
歩いて数分のところにある市電乗り場に足を進めます。

 

緊張のドキドキと寒さによるドキドキでなんだか頭がボ〜ッとしてくる私。
息子も足を滑らせないように慎重に歩いています。

 

そして

もうすぐ乗り場に到着しようかというその時。

 

 

背後から声が聞こえてきました。

 

「・・・ませーん。・・・すいませーん。」

 

驚いて振り返ってみると
そこにはチェックアウトしたホテルのフロントの方がこちらへ向かって走ってきているではありませんか。

 

毎度の如く、また私が何か忘れ物でもしたのかな?と思っていると

 

「これ!よかったらお使いください!」

 

とおっしゃるので、
差し出されたものに目を落とします。

 

そこには数個のホッカイロがありました。

 

「今日はとても寒いので。こんなことしかできませんが。」

 

急いで走ってこられたのでしょう。

息は、ハアハアと上がっています。

 

「どうして?」

 

私は突然の申し出に戸惑っていると

 

「いや〜息子さんと2人、多分今日は高校受験ですよね?」

「なんだか頑張って欲しいなと思って思わず追いかけてきてしまいました。笑」

「少しでも暖をとっていただけたらなと」

 

 

ホテルからはもうずいぶん離れています。
私たちをそのまま見送ることもできたはずです。

 

それに私たちが受験のためそのホテルを利用しているなんて一言も言っていません。
チェックインの時にわずかに言葉を交わしたっきり。

 

それ以後は何もなし。

 

それなのにわざわざ追いかけてきてまで
そんなお気遣いをいただきました。

 

その行為に私はいたく感激して思わずその方の手を握り返しました。

 

「ありがとうございます!わざわざこんなご親切を!」

「ありがたく使わせていただきます!」

 

予想外の出来事に私はとても嬉しくて、受験の緊張もいい感じにとれ
リラックスすることができました。

 

「受験頑張ってね!」

 

息子にも優しい言葉をかけてくれたその方は

その後私たちが市電に乗り込むまで見送っていただき
大きく手を振ってエールを送ってくださいました。

 

小さくなっていくその方の姿を見ながら

 

「世の中には本当に優しい人がいるもんだな〜」

 

と身体だけではなく心まで温かくなりました。

 

 

そして私はとても感激したため
新聞社にこの一連の出来事を電話しましたところ
記事にもしていただくことができました。

 

その後、息子も無事高校にも合格しましたので
その記事が掲載されている新聞とご報告と感謝を伝えるための手紙を同封し
ホテルに送った次第です。

 

 

あちらも感激しておられたようで逆にお礼を言われてしまいました。笑

 

金額や大小は関係ない

 

ホッカイロ数個。

金額にすればいくらになるでしょう?

100円かそこらでしょうか?

 

金額的にはわずかなものですが、
この思い出は私にとっては値段をつけられないほど大きなものです。

まさにプライスレス^ ^

 

普通100円かそこらのものをもらい
それが一生の思い出になることなんてまずありません。

 

私にとってこのエピソードは

人の心を打つ親切って金額ではないんだなと改めて教えられたような出来事でした。

 

例えば私はスーパーを経営している時

お客様の「ありがとう」の一言にどれだけの勇気と元気をいただいていたか。

 

レジに立っている時も、
お釣りを渡した後に会釈やお礼を言ってくれる人もいました。

 

経験がある人は共感していただけると思いますが
お客さんのほんの少しの態度が店員側からしたら大きなものなのです。

 

イライラした様子でお釣りを要求する人をみると
やはりいい気持ちはしませんし、

 

こちらが何か声をかけても反応がないお客さんは
やはりなんとも言えない気持ちになります。

 

逆に朝早く来ていただくお客様が「ありがとう!」の一言でも言ってくだされば

 

「今日も頑張ろう!」

 

と思い、その日1日が素晴らしいものになるような気がします。
人はそんな風に思うものなのです。

 

単純と言えば単純。

でも逆を言えばたったそれだけでも人の心は動く。

 

繰り返しますが金額なんかじゃない。

 

人に与えるということは、
些細なことからできるんです。

 

与えることに身構えない

 

世間ではよく

 

「まず人に与えましょう!」

 

と言われます。

因果の法則で与えればそれ相応のものが返ってくるとも。

 

でも中には

 

「私は人に与えれるものなんて何もないから」

 

と下を向いてしまう人もいます。
自信を無くしてしまう人もいます。

 

そんな人は大抵、

人に与えるということを大袈裟なものだと考えてしまっているようです。

何か大きなものを与えることが人に与えることなんだと勘違いしています。

 

きっと普段の当たり前の行為では
与えることになっていないと考えるのでしょう。

 

違います。

人に与えることって簡単なことでいいんです。

 

例えば飲食店で食事をして

「ごちそうさまでした!美味しかったです!」

と伝えることでもいいですし、

 

スーパーで買い物して

「ありがとうございます!」

と店員さんに伝えることでもいい。
それが難しいなら会釈でもいい。

 

もっというなら奥さんに旦那さんに一言

 

「ありがとう!」

 

そう伝えるだけでも十分与えたことになります。

全然難しいことではありません。

 

もちろん人目が気になる、恥ずかしいという人はいるでしょうが
たったそれだけの言葉を伝えるだけで関係は円滑にまわり、
お互い気分良くいられるなら安いもんです^ ^

 

だってタダですよ。タダ。笑
お金がかからない。

 

よく夫婦中でもお互い感謝の気持ちを伝えないから
すれ違っていくみたいな話をよく聞きます。

あれを聞くと

 

「ありがとうを伝えるだけでいいならならいくらでもやるけどな・・・」

と思ってしまいます。

 

(ちなみに私はありがとうと言いますが、それ以上に余計な失敗が多いので妻からはいつも怒られています。笑)

 

その後ホテルの方とは連絡をとっていませんが元気にされているだろうか?

あの時追いかけてきてくれた時の感動が今でも忘れられません。

 

些細なことでも人の記憶に一生刻まれることもある。
そう思うと気軽に親切にしてみようと思いませんか?

 

私は単純ですので、すぐにそう考えてしまいます。

もちろん見返りなどどうでもいいですが
私の発する「ありがとう」やちょっとした親切がその人の人生を変えてしまうようになるかもしれないと思うと
ワクワクする衝動を止められません。笑

 

私がそうであったように
誰かにとってもそんな思い出になってくれたら言葉にできないほど嬉しい。

 

些細なことでいいんです。

気張らなくても全然構わない。

誰でもできる。

 

そんな軽い気持ちであなたも与えてみませんか?

 

今日はそんなお誘いで締めたいと思います。

読んでいただき感謝します。

 

ではまた!

 

 

 

早いもので熊本地震からはや5年。

2016年は地震に息子の死に本当にいろんなことがあった年でしたが
一番痛感したのは人々のつながり。

幸い山鹿市の被害はほとんどなかったのですが、
災害に直面して思うことはやはり人は1人では生きていけないということ。

 

人と繋がるということがどれほど生きていくのに必要かを教えられます。
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私は長年経営していたスーパーをやめて、現在は創作活動をしながら地域を盛り上げるような活動を行っています。


これまで本当に山あり谷ありの人生を送ってきて、決して順風満帆ではありませんでした。


幼い頃の貧乏生活、若い頃の度重なる挫折、何度病院に通ったかわからないほどの病の連続、そして我が子の死。

思い返せば苦しい時期の方がはるかに長かった。

心が折れそうになったことは数知れません。


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この記事を書いた人

心笑庵 a.k.a 野中 哲雄(のなか てつを)

頭はこんな感じですが、坊さんではありません(笑)。

心笑庵という肩書きで創作活動をやっています。
2019年まではスーパーを経営しておりました。現在は創作活動を通して地域を盛り上げるために活動しています。

このブログでは私の現在の活動、そして紆余曲折の人生で学んだ人生の知恵をお伝えしていけたらなと考えております。

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