みんながみんなのために。見返りを求めない生き方。

 

 

こんにちは 心笑庵(@shinsyoan777)です。

 

来週は一気に気温が下がるようです。いよいよ冬本番が近づいてきましたかね。

 

懸念していた年賀状も完成し、いささかホッとしているところです。
まだ宛名書きは残っているのですが、ここまでくればもう大丈夫。

来年元旦には確実にお届けできます。

 

さて昨日はかめが続々と集まってきているというお話をしましたが、それも多くの人のご協力あってのこと。たくさんの人の優しさに支えられているからこそです。

 

私一人ではできることは本当にちっぽけ。町中をかめでいっぱいにするという夢もわたしたち夫婦だけでしたらどんなに頑張っても実現不可能です。

できるだけ多くの人を巻き込んでみんなでそれを達成したいと思っています。

 

今でこそ「人の喜び=自分の喜び」と感じることができますが、若いころはそうじゃありませんでした。人に優しくする時は、表面ではわからなくとも心の何処かで見返りを求めていたような気がします。

 

「自分がこれだけしてやったのだから、これくらいお返ししてくれるのが当然だろう」

そんな風に感じていました。

ですがあることがきっかけで大きく考え方が変わりました。それから徐々に徐々にですが、

 

「見返りなんかいらないからとにかく相手を喜ばせたい」

そんな風に変化できたのです。

 

 

というわけで今日の一言は

「人に優しくすると自分の心が喜ぶ 見返りを求めない 優しさが良い」

 

ある程度年齢を重ねてきてこれこそがあるべき姿だと感じています。
多くの人がただただ相手のためにと行動できたらきっと素敵な世界になるでしょうね。

 

目次

ある光景を目撃したことで

 

それは今から40年ほど前。

わたしが静岡から熊本に戻ってきてしばらく経った頃の話です。

叔父からスーパーをやるから手伝ってくれと言われ、右も左もわからないながら小売業に足を踏み入れて毎日奮闘していました。

 

魚のさばき方を覚え、商品のことを勉強したり、とにかくやることが多く忙しくしていたのは覚えています。

 

「こちらに残っている同級生に負けないよう、これから故郷熊本で頑張っていくぞ」

と強い気持ちを持ちながらお客さんと相対する日々。今のようにコンビニはおろか、きちんとしたスーパーがこの地域にはなかったのでやればやるだけお客さんは増えていき、きついながらもやりがいは感じていました、

 

もともと人は好きでしたので、接客も楽しく小売業は自分に向いていたのでしょう。
これで生きていこうと早い段階から腹を決めることができました。

 

そんなある日。

店の前の国道で大型トラックが縁石に乗り上げてしまい、身動き取れない状況に。ちょっとした渋滞が発生してしまいました。

 

「あ〜これは困ったことになったな」

そう感じながらもわたしはどうすることもできません。周りに集まった何人かの人たちも同様に手持ち無沙汰です。ある人が交通整理を買って出てくれたりしたおかげで少しずつ往来はできるようになったのですがトラックの運転手も困り顔。

 

するとそこに1台の軽トラがやってきました。さっそうと降りてきたのは同じ町の別地区の人(ここではOさん(仮名)とします)。

 

「だいじょうぶですか?」

優しい口調でトラックの運転手に話しかけるOさん。私も近くに行って話を聞いてみるとどうやらOさんはクレーンをもっている友人に頼んでトラックを持ち上げてあげようかと提案しているようでした。

 

「いや〜行動力もあり、親切な人。Oさんは意外といい人なんだな。」

わたしはそう感じました。なぜかというとそれまでOさんにはあまりいい印象を持っていなかったからです。顔を知っているくらいでほぼ話したこともなかったのですが、少し強面であるという印象も相まって勝手にあまりいい人ではないというイメージを作り上げていました。

 

「人は見た目で判断したら駄目だな。」

 

と改めて自戒の念を持ちながらも、これで店の前の渋滞がなくなるであろうことにホッと胸をなでおろします。

そして待つこと十数分。

クレーン車が到着し、トラックを持ち上げ、無事問題は解決しました。

 

「ありがとうございました。本当に助かりました。」

 

さっきまで困り顔だったトラックの運転手もホッとした表情になります。

わたしもよかったよかったと思い、周囲に集まっていた野次馬も徐々に散らばりはじめ、Oさんの友人のクレーン車も仕事も終え、帰っていきます。

 

するとここでOさんが思いもよらない行動をとったため、わたしは思わず目を疑いました。

 

「で、金額の方なんだけど・・・」

 

とOさんは謝礼の話を始めたのです。通常レッカーやクレーン車を呼ぶのには5万くらい金額がかかる。だけど特別に安くして4万円でいいから払ってくれ。

 

そうトラックの運転手に言い放ったのです。わたしは運転手とOさんの近くにいてずっと会話を聞いていましたが、一言も金額の話は出ていませんでした。

もし金額を請求するのなら、事前に言っておくべきではないでしょうか?

 

全てことが終わってから、さらにクレーン車が帰ってから、金額を請求するOさんのその姿に私はものすごく不快感を感じたのです。とてもセコく思えました。

 

事故を起こしてとても不安そうな表情をされていたトラックの運転手も少し面食らったようでしたが、もう全てが完了している今はらわないわけにはいかないといった様子でOさんにお金を払い、トラックは去っていきました。

 

この一連の出来事を通じ、人の不安につけ込みそれでお金を稼ごうとする人に対する不快感が増したように感じます。Oさんはやはり見た目通りの人だということがわかりました。

 

「わたしは絶対にこんな行動はとらないぞ!」

 

そう強く強く心に決めたことを覚えています。(※今の年まで生きてきて感じるのは、人の性格はやはり顔にでるということです。笑)

Oさんを反面教師にではないですが、どうしても困っている人がいれば見返りを求めず何かをしてあげたいと思うようになったのはそんな経験があったからです。

 

馬鹿/お人好しすぎると言われた経験

 

それからというもの何か困っている人がいたら、見返りなんて期待せずに親切にするように心がけました。もちろん感謝されることもありましたが、騙されることもたくさん。

そりゃそうですよね?

 

そんなエピソードをいくつか紹介します。

ある時、トラックの運転手がガソリン代がないから貸してくれとやってきました。

 

その様子から少し怪しさを感じはしたのですが、後から必ず返しにくるからと免許証のコピーと電話番号を書き残していかれたので5千円を貸しました。

後日いくら待っても返しに来られないので、電話をかけるとお母さんが出られて、

 

「お金はないから返せない。私に言われても困る。」

 

の一点張り。どうぞ警察に連絡してくださいといわれたのですが、そこまでしてことを大きくしたくはありません。結局お金は返って来ませんでしたが、

 

「5千円は痛いけど、もうしょうがないか。」

と思うことにしました。

 

また別の日。

 

スーパーで万引き犯を捕まえました。見るからに怪しい動きをしていたので直ぐにわかりました。事務所に連れていき話を聞くと本当かどうかわからないですが、お金がなくて静岡からここまで歩いてきたとのこと。

持ち物を調べるとお金は持っていないようです。

警察を呼ぶほどでもないと判断してそのまま帰ってもらうことにしました。

 

しばらく時間が過ぎ、どこか釈然としない気持ちが湧き上がりその万引き犯を車で追いかけました。

見つけた青年にこれからどうするつもりなのか聞きますが、返答はありません。

 

「お金がないならこの先また万引するしかないだろう。もうそんなことはするな。」

 

そう言い5千円を渡しました。そして青年はお辞儀をして歩いていきました。

そうして店に帰ってみると、息子が監視カメラの映像を見ながら腹を立てています。

 

「どうした?」

と尋ねると

 

「あの万引き犯、タバコまで盗んどった。事務所で出した商品の中にタバコは含まれていなかった。」

とのこと。

わたしが追いかけていった青年のポケットにはうちから盗んだタバコが入っていたのです。
今頃もしかしたら一服しているかもしれません。

そんな相手に5千円まで差し出してしまったことを家族に告げると

 

「アホだろ?なんで万引きされて更にお金まで渡す?人がいいのも大概にした方がよかよ。」

 

そうしちゃかちゃに怒られ馬鹿にされました。呆れられました。

冷静に考えれば理にかなったことではありません。

 

確かに自分でも人のいいおせっかいだと思います。

 

でもいいんです。

 

その時わたしがそうしたいと思ってやったことですから。

何か見返りを求めてやったことではないので、その後の結果は天のみぞ知るです。

私のやった行為をどう判断するかはトラックの運転手や万引した青年が判断することです。

そこで何か感じてもらえればもちろんうれしいですが、たとえそうでなくとも構いません。

 

それが見返りを求めない生き方だと思っていますから。

 

先に出す/損することの重要性

 

ここまで生きてきて思うのは、先に損することの重要性です。
先に出すことの重要性ともいえます。

 

損というと聞こえは悪いですが、一時的に自ら失うことが必要だと思うのです。

私も神様ではないので、もちろん今でも気持ちがもやっとすることは多々あります。(※野中さんは仙人のごたるとはよく言われますが。笑)

 

「うわ〜損したな。こんなことならせんとよかったかな?」

なんて思うことも結構あります。

ですが、毎回不思議と出した以上のものが後から返ってきています。これは本当に不思議です。

 

人間万事塞翁が馬」という言葉もあるように、一見悪いことのように思えても後から振り返ってみるといいことだったりもします。

 

幸不幸というのは、もしかしたら後から振り返らないと判断できないのかもしれません。

私のこれまでの経験からすると、その時損したと思うことが後から何倍も増えて返ってくることの方が多いです。けれどそれは決まって見返りを求めず行動したとき。

 

結局大事なのは下心でやらないということではないでしょうか?

 

その時点でやりたいと思ったからそうした

相手の笑顔がみたいと思ったからそうした

 

でいいと思います。少なくとも私にとってはそれで十分です。

 

一番大切なのはやはり心。

 

真心で接するとそれがどこからか返ってくる。

私も少しづつそれを繰り返してきてある時からようやく相手の喜びが自分の喜びに感じるようになれました。

そうなれた今、人の喜ぶ顔を見ることが私のいきがいとなり、人々の笑顔は私を元気にしてくれます。それが明日への活力になっています。

 

こんなことをいうとまた仙人みたいと言われるかもしれませんね。笑

でも安心してください。

 

今日も母ちゃん(妻)に

「外面はいいけんみんなから聖人君子みたいに思われとるごたるね。家の中では全然違うのに。」

そう小言を言われておりますから。笑

 

私もまだまだ何事も勉強中ですけど、毎日人を笑顔にするにはどうしたらいいかを意識しながら暮らしています。

 

改めて今日の一言

 

最後に改めて今日の一言

「人に優しくすると自分の心が喜ぶ 見返りを求めない 優しさが良い」

 

見返りを求めない生き方というのはなかなか難しいですが、みんながそれを心がければきっと社会全体もいい方向にいくのではないかと思います。

 

誰かのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

見返りを求めないで生きると自分だけが損するような気持ちになることも多々ありました。

「やっぱりしない方がよかった。」
「あっちの道を選択すべきだった。」

今進んでいる道が間違いの様な気もしてきます。けれど正解不正解はその時にはわかりません。後から振り返らないと判断はできないのです。

 

もしあなたが今進んでいる方向に迷いを感じているのならこの記事が役に立つと思います。

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私は長年経営していたスーパーをやめて、現在は創作活動をしながら地域を盛り上げるような活動を行っています。


これまで本当に山あり谷ありの人生を送ってきて、決して順風満帆ではありませんでした。


幼い頃の貧乏生活、若い頃の度重なる挫折、何度病院に通ったかわからないほどの病の連続、そして我が子の死。

思い返せば苦しい時期の方がはるかに長かった。

心が折れそうになったことは数知れません。


けれどいつも笑顔とユーモアを持ち続けてきた結果、今では自分のやりたいことで周りの人に喜ばれるような活動ができています。


こんな風な人生になれたのも人のためという気持ちを忘れなかったからだと感じます。

ここまで生きて来れて本当によかった。


悲しいことはありましたけど、私は私として人生を生きられることを幸せに思います。

ある程度年齢を重ね、人の喜び=自分の喜びだと今では深く感じています。

ありがたいことに私の拙い言葉で感動されたり、涙を流して喜ばれる方も出てきました。 私はそれが嬉しくてたまりません。

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この記事を書いた人

心笑庵 a.k.a 野中 哲雄(のなか てつを)

頭はこんな感じですが、坊さんではありません(笑)。

心笑庵という肩書きで創作活動をやっています。
2019年まではスーパーを経営しておりました。現在は創作活動を通して地域を盛り上げるために活動しています。

このブログでは私の現在の活動、そして紆余曲折の人生で学んだ人生の知恵をお伝えしていけたらなと考えております。

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